長野県松本市 | 医療ガス工事

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GRIT株式会社の下山です。本日は長野県松本市の大学病院改修工事において実施中の医療ガス配管工事のレポートです。こちらの大学病院では2021年末から2025年度末にかけて大規模な病棟改修工事を行っており、当社も2022年から医療ガス工事に関わっています。病棟は東病棟と西病棟の2つのエリアに分かれており、それぞれ地下1F、地上8階建ての大きな建物です。改修工事は2フロアごとに進めており、既に東病棟は完了し現在は西病棟の3フロアを残し工事も佳境を迎えています。改修工事は工事対象フロアの壁、天井、空調や電気設備をすべて撤去して完全にコンクリート駆体のみの状態にした後に新たに内装や設備を建設するもので、まさに全面改修という内容です。

天井内配管の様子です。見えづらいですが酸素(O)/空気(A)/吸引(V)の3本を配管しています。壁に配管3本が垂れていますが、これは内装工事が仕上がり、医療ガス器具や電気設備を埋め込む家具が壁に設置された際に、配管をつないで医療用ガスアウトレットを設置するため現状はこの位置で配管を止めています。本現場では酸素および空気は通常どおり銅管で配管していますが、吸引配管は鋼管(鉄管)によるねじ込み継手を使用しています。

当工事現場は建物内での一切の火気作業が厳禁となっています。通常は銅管を接続する際にガス溶接でロウ付けするのですが、それが出来ないため建物内での配管接続作業はすべて『火無し継手』を使用しています。とはいっても、『火無し継手』がすべての配管分岐や口径変更に対応できる訳ではないため、改修現場屋外にガス溶接専用加工場を設けて、こちらで火気作業を行っています。溶接作業を行っている2本の銅管の上に繋がっている白いチューブは窒素を流すためのチューブです。加工場におけるロウ付け作業は例外なく窒素ガスによるバックシールを行っています。銅管はガス溶接作業を行うと熱で酸化被膜が黒いスス状になって発生し、配管内を汚損してしまいます。このためバックシールは非常に重要です。

加工は当社で最も経験豊富なベテランである佐野がほぼすべてのガス溶接によるロウ付け作業を担当しています。現場からは少し離れており、夏は暑く冬は寒いという厳しい環境でしたが、トラブルもなくこれまで作業を行ってきました。なんとかゴールが見えてきましたので、引続き最後まで無事故無災害でお願いします!

こちらはB1Fにある加工場の様子です。吸引配管が鉄管のため、工事を行っているフロアとは別の場所で配管ねじ切り加工を行う場所が必要となります。当工事現場ではガス溶接専用加工場とねじ切り加工場の2つを設けており、工事を行っているフロアでの配管寸法取りをもとに各加工場での配管加工作業を行い、完了後は現場への小運搬を行う、という手間を要する工程が多くあるため、如何に効率的にこれらの工程を捌いていけるかが非常に重要となります。

加工場で図面を見ながら打合せをしている2人。向かって右は以前も当ニュースで紹介した「ササキ設備」の佐々木代表で、当工事現場では職長の責務を担っていただいています。この工事現場は工事の数量に対して投入すべき人数が一般的な他の現場に比べて多く、加工場もあることから注意を払うべきことが多いのですが、佐々木さんは素晴らしい仕事で現場をリードしています。

左は岡谷市の「KEN」の小口代表です。小口さんは本現場では主に鉄管の加工および配管作業を行っていただいてますが、普段はTIGやアークによるパイプ溶接や鋼材架台の溶接加工作業を行っており、私も工場を一度見させてもらいましたが、天井クレーン付きの大きな工場で、配管工事はもとよりそれ以外でもいろいろお願いすることがありそうです。当工事現場ではこのお2人以外にも多くの方の協力を得て日々実行しています。皆様いつもありがとうございます!

工事も残り半年ほど。無事故無災害でここまで来ましたが、これからもそうなるという保証はありません。残りの工期を無事乗り切れるようチーム一丸で安全第一で引続き現場作業に取り組んでいきます。

本日もご覧頂きありがとうございました。
GRIT株式会社では、こうした医療用ガス配管設備などの配管工事を行っています。

お知らせ

2024年7月1日をもって社名を「有限会社信誠」から「GRIT株式会社」(グリット株式会社)へと変更いたしました。

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